6月17日

長く愛される「想い出のサマー」ブライアン・アダムスとサザンの共通点!?

15
0
 
 この日何の日? 
ブライアン・アダムスのシングル「想い出のサマー」がリリースされた日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1985年のコラム 
国立競技場で開催された「ALL TOGETHER NOW」変わりゆく時代と音楽の力

ファルコが歌う「ロック・ミー・アマデウス」モーツァルトはパンクだった!

ブラジルのテレビでアマデウス、キャンペーンソングはファルコのあの曲!

帰れない素晴らしい夏の日、ブライアン・アダムス「想い出のサマー」

注目されない OMD、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの悲劇? 

中森明菜「サンド・ベージュ」サハラ砂漠を女性が “ひとり” で傷心旅行する理由とは?

もっとみる≫



photo:bryanadams.com  

人には誰しも思い出深い夏があるのだろう。ひとつの夏物語に耳を傾け、口ずさみながら、己の思い出の海をさまよう。

さて、我が国のナンバーワン夏歌はひとつに決めがたいところだが、カナダではブライアン・アダムスの「想い出のサマー」が、とあるランキングで夏歌ナンバーワンソングらしい。

原題は「Summer of '69」。ブライアンは1959年生まれ。ぬぬ? 10歳の時の体験?? と疑問に思ったところ、実体験ではなく69年という年が象徴する変化の時を表現するべく書いたそうだ。

多くの人は「69」といえばビートルズの分裂を思い出すでしょ。音楽だけでなく、文化、政治の上でも世界は変化の時を迎えていた。それに「70」じゃ字足らずだし、「71」でも「72」でも、「68」でも私たちは満足しそうもない。1969年パワー、恐るべし。

でも、実はそれだけでなく、ブライアンは「69」と読んでその名の通りシックスナイン、つまりセックスを意味しているとインタビューで語っているそうだ。

懐が全開だな、ブライアン。

本当のところ、音楽なんてきっとそれしかないんだろうけど、ちゃんとそう答えてくれる人はそうそういない。そして、それをわかって歌っている人もどれだけいるだろうか。

今更ながらブライアンのノリが、サザンオールスターズであることを知る…。そして、長く愛される歌は独特な繊細さを持ち合わせているものだ。さらに蛇足だが、しゃがれた声もまたサザンとの共通点だ。

そういえば昔、音楽雑誌で来日公演直後の興奮冷めやらぬ状態で「セックス」と連呼してたと読んだことがあるのだが、当時高校生だった私がドン引きしたのはもちろんである。今思えば、そりゃとびきり良い公演だったんだろうということはわかる。年取ってよかった(笑)。そして参加した人、うらやましい!

―― と、書いていて突然思い出したのだが、私はその数年後、ブライアンの公演を聴きに行ったのだった。だがそのときの記憶が不思議なくらいほとんどなく、公演終了後のがらんとしたステージがなんだか眩かったような。

話は歌に戻るがこの歌は―― “Those were the best days of my life” と歌詞にあるように過去にがんばったこと、大好きだった彼女のこと、などキュンとするシーンが並ぶ。ずっとあの時を過ごせるのなら、そうしたいとも…

歌詞をなぞりながら、聴く人はそれぞれの過去に想いを馳せるだろう。だが、きっと各々の心の温度は近いに違いない。それがこの歌の魅力のひとつだろう。

夏歌にはノスタルジー、そして憂いが伴う。

それは―― 夏にはいつもとは違う体験ができるロングバケーションがあること、季節は常に次へと移り変わるものであること、そして暑いので少々逃避傾向にあるからではないだろうか。

今年も暑い。若者だけでなく私も未来から照らされている今を刻み、現実逃避もしつつ、大いに楽しみたい―― だって夏だもの。(相田みつを風)



歌詞引用:
想い出のサマー / ブライアン・アダムス


2018.08.08
15
  YouTube / Bryan Adams


  Spotify
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1969年生まれ
まさこすもす
コラムリスト≫
27
1
9
8
0
サザン「いなせなロコモーション」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.6
カタリベ / スージー鈴木
38
2
0
2
2
TRF・DJ KOO インタビュー ② 時代はサーファーブーム、ロック少年から新宿のディスコDJに!
カタリベ / 本田 隆
48
1
9
8
4
80年代のサマーソングを探してみたら、ドン・ヘンリーに行き着いた!?
カタリベ / 中川 肇
45
1
9
8
5
80年代サウンドの発信源!ニューヨークのスタジオ・パワー・ステーション
カタリベ / 中川 肇
134
1
9
8
5
国立競技場で開催された「ALL TOGETHER NOW」変わりゆく時代と音楽の力
カタリベ / 前田 祥丈
30
1
9
8
2
夏の鎌倉駅西口の喫煙所にみるサザンオールスターズっぽさ?
カタリベ / 時の旅人