4月

地味ながらセンス抜群、天才テリー・ホールの魅力「カラーフィールド」篇

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カラー・フィールドのアルバム「ヴァージンズ・アンド・フィリスタインズ」が全英でリリースされた時期
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photo:AllMusic  

あるアーティストを好きになって追いかけていくと、そのアーティストの音楽性の広さに引きずられて自分の音楽の趣味まで広がるということってありますよね。

例えばポール・ウェラ-なんか好きになってしまうと、ザ・ジャムでパンクにはまり、スタイル・カウンシルでUKソウル~ハウス、ソロで正統派UKロックが好きになるというパターン。アーティスト本人の音楽性は実は一貫性があったりするのですが、小さいときからロック、ソウル、ジャズなどを聴き込んだりしてないと、そのセンスたるもんはなかなか発揮できません。

私の場合は、スペシャルズで活躍したテリー・ホールから色々学びました。順番がメチャクチャなんですが、まず好きになったのがカラー・フィールド。彼がスペシャルズを脱退し、ファン・ボーイ・スリーというトリオを結成したあとのグループです。アコースティックでポップで爽やかなメロディーを醸す素晴らしい作品を残しました(当時はネオアコと言われてました)。特にファースト・アルバム「ヴァージンズ&フィリスタインズ」は美メロ泣きメロ楽曲満載の名盤です。

この人の特徴としてオリジナル楽曲が素晴らしいんですが、その元ネタだろうと思える楽曲もわざわざカヴァーしたりする変わったところがあります。でもやっぱりそのカヴァー・センスはさすが。カラー・フィールドでは、ミシェル・ルグランの「風のささやき(映画「華麗なる賭け」より)」、スライ&ファミリー・ストーンの「ランニング・アウェイ」、モンキーズの「She」。当時、元ネタを聴いたことがなかったのでやっぱり掘りたくなりました。

カラー・フィールドの後結成したテリー、ブレアー&アヌーシュカではキャプテン&テニールの「ラヴ・ウィル・キープ・アス・トゥゲザー」、ユーリズミックスのデイヴ・スチュワートと組んだヴェガスではコステロのカヴァーでもお馴染みシャルル・アズナブールの「She」とカヴァー楽曲がアルバムの中でも光ってしまいます。ロック中心に聴いてきたせいか、70年代くらいの洋楽ポップスあたりがちょっと疎かったりしたので大変勉強になりました。(続く)

2016.06.15
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カタリベ
1968年生まれ
DR.ENO
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