4月5日

西田敏行の出世作「池中玄太80キロ」えっ!小太り三枚目の主演ドラマ?

36
1
 
 この日何の日? 
日本テレビ系ドラマ「池中玄太80キロ」の放送が開始された日
この時あなたは
0歳
無料登録/ログインすると、この時あなたが何歳だったかを表示させる機能がお使いいただけます
▶ アーティスト一覧

 
 1980年のコラム 
トップはやっぱり松田聖子?【80年代アイドル総選挙】後世に影響を与えた10人の開拓者

ウルトラマン 対 ジャッキー・チェン、ゴダイゴ印の主題歌たち

ロニー田中は見た!テレビ神奈川のロック番組「ファイティング80's」でルースターズ!

どん兵衛といえば、山城&川谷コンビ! 80年代、山城新伍こそTHE 芸能人だった

梅津和時が語るRCサクセション ① やっぱり特別!久保講堂ライブ「RHAPSODY」

トランプ歌謡の最高峰 ♤♢♧♡ 石野真子「ハートで勝負」

もっとみる≫




西田敏行の初主演ドラマ「池中玄太80キロ」


大好きだった番組が終了すると、当然その後に始まる番組に向ける目は厳しくなる。毎週土曜夜9時、1980年春の日本テレビ「土曜グランド劇場」枠。大好きな『ちょっとマイウェイ』が終わり、『池中玄太80キロ』が始まる…… となったときの “なんで?” 感はよく覚えている。

西田敏行の初主演ドラマが、『池中玄太80キロ』だ。「今やろうと思ったのに、言うんだもんなぁ~」と風呂用洗剤CMでおどけ、『西遊記』で猪八戒を演じていた小太りの三枚目。今や押しも押されもせぬ大物俳優の西田だが、このときはそんなイメージだった。

なんで、桃井かおり(『ちょっとマイウェイ』の主演)の次が西田敏行なの? 血のつながらない3人の娘を育てる、いかにも泣かせようとするストーリーってのもどうなの? 当時、思春期で生意気盛りの私はそんなことを思った。

パートⅡ の主題歌、名曲「もしもピアノが弾けたなら」


だが、いざドラマが始まると、辛辣だった私も、ほぼ毎回涙することになる。本気でぶつかり合い、本当の家族になっていく玄太と娘たち。決してカッコよくはないし、ガサツだが、熱血漢で人が好くて涙もろい玄太を、いつの間にか応援している自分に気がつく。

池中玄太といえば、1981年に放送されたパートⅡの主題歌「もしもピアノが弾けたなら」を思い浮かべる人も多いのでは。ピアノが奏でる優しいメロディにのせて、主演の西田本人が、不器用な男性の心情を丁寧に歌い上げる。愛嬌たっぷりに三枚目の玄太を演じながら、歌うときはシリアスな二枚目に。あぁ、この人はしっかり主役を張れる役者なんだなぁと、当初 “なんで?” と思っていた私もやっと気づかされた。

早世したアッコ(坂口良子)… そして、玄太以外は誰もいなくなった


報道カメラマンの玄太が勤める通信社の場面も好きだった。特に印象深いのが、坂口良子が演じた、勝気な女性記者アッコ。玄太、楠公さん、ヒデ、半ペラなど、男性ばかりの編集部の紅一点だ。それまでは可憐で健気な女性の役が多かった坂口だが、サバサバしている姉御肌なアッコが意外とハマっていて、こっちのほうが彼女の地に近いのではという気がした。

2013年に坂口良子が早世したとき、多くの人がこのドラマの思い出をあげていた。西田以外の主要キャストは、すでに亡くなっているか、表舞台から消えてしまっているのは寂しい。さらに、坂口の娘である坂口杏里の行状を目にすると、なんだか胸が痛み、アッコの娘がなぜ…… という気持ちに駆られてしまう。母を失っても、玄太や周囲の人々に愛されて、まっすぐ成長した池中家の娘たちと重ねるのは、余計なお世話だってわかっているんだけどね。

2020.09.12
36
  YouTube /  CM FREAK '57
 

Information
あなた
Re:mindボタンをクリックするとあなたのボイス(コメント)がサイト内でシェアされマイ年表に保存されます。
カタリベ
1967年生まれ
平マリアンヌ
コラムリスト≫
61
1
9
7
6
追悼:西城秀樹 — たて髪を振るい歌え!若き獅子たちよ
カタリベ / ミチュルル©︎たかはしみさお
61
1
9
7
8
少年たちが涙した「さらば宇宙戦艦ヤマト」気がつけば佐渡先生と同い年
カタリベ / 鎌倉屋 武士
36
1
9
7
8
西城秀樹の激しくワイルドな情熱、炎で氷を溶かしてみせる!
カタリベ / 郷ルネ
42
1
9
7
8
ゴダイゴ「ガンダーラ」:スージー鈴木の OSAKA TEENAGE BLUE 1980 vol.3
カタリベ / スージー鈴木
38
1
9
8
0
阿木燿子の歌詞を深読み!山口百恵「さよならの向う側」に隠されたメッセージ
カタリベ / ミチュルル©︎たかはしみさお
38
1
9
8
2
実力たるやおそるべし!研ナオコのさりげなく高度な歌唱パフォーマンス
カタリベ / 鈴木 啓之