10月13日

田村正和が残した名作「ニューヨーク恋物語」主題歌は井上陽水「リバーサイドホテル」

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フジテレビ系ドラマ「ニューヨーク恋物語」の第1回が放送された日
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photo:フジテレビ  

真田広之と柳葉敏郎も引き立て役? 田村正和主演「ニューヨーク恋物語」


1980年代を代表する二枚目俳優は誰か。さまざまな意見があるだろうが、私の独断は田村正和だ。

それまでの美剣士や繊細な美青年役から脱皮するかのごとく、『パパはニュースキャスター』や『うちの子にかぎって…』などで、コミカルな役にも挑戦した80年代の正和。だが、二枚目のイメージは頑なにくずさなかったように思う。バラエティ番組やトーク番組にはほとんど出ず、私生活が見えない。それが、さらにミステリアス感と二枚目度を高めていた。

そんな正和の二枚目成分を凝縮したようなドラマが、1988年に放送された『ニューヨーク恋物語』だ。全編ニューヨークロケという、バブル期ならではの贅沢さ。

主要の登場人物は、男3人女5人のみなのだが、桜田淳子を除く4人の女が、ワケありバーテンダー役の正和に惚れる。残りの男性2人、真田広之と柳葉敏郎は、正和の引き立て役でしかなかった。

世紀の二枚目・田村正和だから納得?“惚れさせるきっかけ”


惚れさせるきっかけがすごい。右手にホットドッグ、左手にコーラを持って、ニューヨークの街を歩く岸本加世子。向かいから歩いてきたトレンチコート姿の正和、彼女のヒールの靴紐がほどけているのに気づくと、突然ひざまずいて靴紐を結び、何も言わずに去っていく。

女子大生役の五十嵐いづみは、服にコーラをかけられたことがきっかけで正和に惚れる。急いで白ワンピースを買ってきて、「きっと似合うよ」と言って五十嵐に渡す正和。

ベタといえばベタなのだが、いいじゃないか、正和だもの、ニューヨークだもの、と思わせる力技で私を納得させた。

最終回、正和が岸本の髪を洗う場面は、当時かなり話題になった。シャンプー台もシャワーもないビルの屋上で、岸本の頭を膝にのせ、バケツの水をかけて髪をすすぐ正和。洗うほうも洗われるほうも大変そうだが、そんなことはいいのだ。正和だもの。

ふと思う。ほんとうに正和は二枚目なのか? 隙がないくらいカッコいいのか? いや、そんなことはどうでもいい。田村正和こそ、世紀の二枚目。その大前提にのっかってこその『ニューヨーク恋物語』なのだから。

イントロからカッコいい!井上陽水が歌う「リバーサイドホテル」


そして忘れちゃならない、主題歌は井上陽水の「リバーサイドホテル」。

 ホテルはリバーサイド
 川沿いリバーサイド
 食事もリバーサイド

… って、そのまんまじゃん! とツッコミたくなる歌詞なのだが、そこは陽水。思わせぶりなイントロから、もうカッコいい。

コートのポッケに手を入れながら、ニューヨークを歩く正和。そこに流れる「リバーサイドホテル」。ニューヨーク、正和、陽水。当時、この3つの力技に抗える女なんて、いなかったはず(ですよね?)。


※2017年8月24日、2018年10月13日に掲載された記事をアップデート

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2022.04.03
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坂本 龍一
二枚目の田村正和が最高に素敵でした。
BSフジでの再放送を録画しました。
今見ても最高にカッコいい。
平マリアンヌさんの番組紹介も上手いね〜
2022/03/26 21:42
0
返信
1964年生まれ
冨田 格
向上心の塊で自己顕示欲が強烈なキャラを演じることで桜田淳子の演技の幅が大きく広がった作品として印象に残っています。篠ひろ子が共演した続編は一転コミカルな作品で、また違う魅力があって好きでした。
2021/03/20 22:38
4
返信
1967年生まれ
平マリアンヌ
わー、ありがとうございます! 
古畑任三郎になる前の正和、今見ても、きっとじわじわきますよー。「ニューヨーク恋物語」は、桜田淳子もなかなかのインパクトなんです。
2017/08/24 15:19
3
返信
1970年生まれ
グラナダ6世
笑った! 
しかし、私は田村に興味がなかったので、80年代の田村ドラマはほとんど見ていないのです。
2017/08/24 12:42
1
返信
カタリベ
1967年生まれ
平マリアンヌ
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